そうだ、フィルム写真を撮ろう!

Posted on | 8月 30, 2012 | 10 Comments

この記事は 4分39秒程度で読めます。

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Leica CL & Voigtlaender Nokton Classic 40mm f1.4
Kodak PORTRA 400

コダックのフィルム撤退など、銀塩写真を取り巻く環境はあまりよくない。
僕らにできるのは銀塩で撮り続けることだけ。そう考えて、写真部で布教活動を行っている。

ふくいのりすけさんの「712円の贅沢」という記事で、フィルム写真のコストについて述べられていたが、僕も人に銀塩写真を勧めた時に、「フィルムは高いからいいです」とかよく言われる。

 

本当に高いのか?

 

「NO!」これが僕の考えだけど、デジタル一眼とのコスト比較を改めて整理してみよう。

元データという意味では、ネガを取得するまでなのだが、 IT化時代なのでデジタルデータ取得までにかかる費用で比較してみたい。

※価格.com最安値は、2012/8/30現在のもの。

ハードウェア(film)
僕が初めて買ったフィルム一眼はPENTAX SPIIで、6,000円程だったと思う。 レンズはSMC Takumar55mm/f1.8で、ジャンク箱で1,000円の値札を付けて眠っていた。

あわせてネガをデジタル化するために、スキャナを購入しよう。
EPSONの「GT-F730」 は価格.comランキング一位のオススメ機種だ。

  • PENTAX SPII → 6,000円
  • SMC Takumar 55mm f1.8 → 1,000円
  • EPSON GT-F730 → 14,271円

合計21,271円で準備が整う。
ほぼ新品スキャナ代なので、中古を買うなどすればもっと押さえられる。

ハードウェア(digital)
本当は35mm版フルサイズで比較したいところだが、初めてでそんな高級機を買う人は少ないので、今店頭にある「PENTAX K-30」を対象にしよう。

  • PENTAX K-30 レンズキット → 85,680円
  • SANDISK SDSDXPA-016G-X46 [16GB] → 3,343円

合計89,023円となる。

ランニングコスト
フィルムカメラには、フィルム代、現像代がかかる。
フィルムの枚数や種類によって変わるが、僕が普段使うモノクロの400TXの場合のコストは以下の通り。

  • フィルム「KODAK 400TX 36枚撮り」 → 436円
  • モノクロフィルム現像(36枚撮り) → 546円

982円で36枚のネガが手に入るということだ。
カラーでもフィルムによるが、高いのを買わなければあまり変わらない。

比較
デジタル一眼とフィルムカメラのハード代を差引きすると、カメラを買った時点で66,752円の差額が生まれる。

この金額で何回現像できるか?

 66,752÷987=67.97…

約68回現像にいくと、デジタルに掛けるコストとアナログに掛けるコストが釣り合う。

フィルム1本で37枚は写せるので、これを掛けると2,516枚となる。

まとめ
今回の計算では約2,500枚撮影すると、同額になるという結果になった。

「なんだ、たったそれだけ?」という声も聞こえそうだが、フィルム写真とデジタルでは1枚の重みが違う。

  • アナログで露出も慎重に考えながら1枚1枚撮っていく。
  • デジタルでとりあえず撮ってから露出補正をする。

この違いは非常に大きい。
しっかり考えて撮影をし、勉強すれば68本撮りきる頃には、撮影技術もかなり上達しているだろうし、フィルムスキャンを2,500枚も行えば、カラーマネジメントの技術や知識が嫌でも身につく。
デジカメのみだった頃にはCMYKすら知らなかった僕だけど、スキャンして思う色にならず悪戦苦闘している間に何となく身についた。(まだまだだけど)

また、68回も現像に行けば、写真屋の人とも仲良くなれるし、撮ったネガを見てアドバイスをもらう事もできる。常連が集うようなお店だと、知り合いも増えて情報交換も可能だ。

僕はこの「写真を介した人との出会い」に価値があると考える。

このように、フィルム写真を撮るには大きなメリットがあると考えている。
写真を表現と捉えて、しっかりと向き合っていきたい人には、フィルム写真を強くオススメしたい。

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Comments

10 Responses to “そうだ、フィルム写真を撮ろう!”

  1. Taisuke
    8月 30th, 2012 @ 1:24 PM

    スキャンしても、何となくフィルムはいいですね。何故かなぁ。
    私も写真はデジタルから始めたのですが、最近フィルムも使うようになりました。1枚1枚じっくり撮ることは大切ですね。

  2. たけ
    8月 30th, 2012 @ 1:53 PM

    コメントありがとうございます!

    デジタルデータにしてもフィルム写真は味がありますね。
    粒状性が活きているのかな?と思っています。
    デジタルからフィルムへいくと、気付くことが多いですよね。

    僕は失敗ばかりですが、コツコツと経験を積んでいこうと思います。
    フィルムで撮ってメーカー・文化を守りましょう!

  3. ふくいのりすけ
    8月 30th, 2012 @ 2:29 PM

    素晴らしい記事をありがとうございます!
    早速私nブログからこの記事へのリンク
    ツイッター、FBと拡散させて頂きました(笑)

    あと、デジタルのボディは数年で無価値になる事考えると
    フィルムボディはもっとオトク感が出ますよね。

    上のTaisukeさんも仰っていますが
    スキャンしてデジタル化しても
    フィルムはどことなく違いがありますよね。

    いつも考えるんですが、なぜだかは解らないのですが
    こうした味の違いを皆にもっと知ってもらいたいです。

  4. たけ
    8月 30th, 2012 @ 3:39 PM

    こちらこそありがとうございます。
    リンク、拡散ともに重ねてありがとうございます。

    >デジタルのボディは数年で無価値
    これも加味すると更にですね(^^)

    一人でも多くの方にフィルム写真の味を知ってもらいたいですね。

  5. manual_photo_club
    9月 1st, 2012 @ 12:32 PM

    全く持って仰るとおりです!
    それに、フィルムにはデジタルデータとは比較にならないほどの高い保存能力があります。こればっかりはお金で比較できません。
    子供の写真を撮っている親御さんが、はたしてその子供が大人になった
    時、本当にそのデータで画像を見せることが出来るのか?
    お孫さんにその画像を見せることが出来るのか?
    「記録の保存」と言う観点からすると、デジタルデータはその都度対応
    できるPCやソフトを更新し続けなくてはなりません。
    このコストは安くないでしょう。
    ちなみに我が家には、祖父の時代の100年前の写真があります。
    「かけがえのない記録や記憶を数十年以上の単位で保存する」という
    観点で見直す時期に来ていると思います。

  6. たけ
    9月 1st, 2012 @ 10:11 PM

    コメントありがとうございます。

    >子供の写真を撮っている親御さんが、はたしてその子供が
    >大人になった時、本当にそのデータで画像を見せることが
    >出来るのか?

    僕も子供達の写真を撮っていますが、デジタルデータだけだと怖いので、フィルムでも撮影しています。SDでもHDDでも消えるっそきは一瞬ですからね。

    初期のデジカメで撮った画像なんかもたまに見返しますが、汚いので同じ場所に再度行って撮り直ししたくなります(笑)
    将来それと同じ事が起こるのは間違いないでしょうね。

    >ちなみに我が家には、祖父の時代の100年前の
    >写真があります。
    素晴らしいですね。こういう事はデジタル画像では難しく、フィルム写真ならではですね。

    フィルムのよさをもっと広めてゆきたいですね。

  7. ken
    9月 3rd, 2012 @ 12:51 PM

    フィルムだけの方も今では少ないでしょうからレンズはデジカメと兼用でしょうね。
    デジカメの場合30年以上データを保存するとなれば銀塩以上に手間がかかりますのでその経費も入れるとでしょうか。
    フィルムのよさはお金では換えられないものにあるんでしょうね。

  8. たけ
    9月 4th, 2012 @ 1:03 PM

    コメントありがとうございます。

    僕もデジカメと併用していますし、そのような使い方になりますね。

    「フィルムは高い」という言葉が、フィルム写真を拒絶する理由になることが多いですが、そんな事はないよと言いたかったんです。

    フィルムの保存性、写る絵の雰囲気、現像待ちのドキドキ感など、単に金だけではないものがありますね。

  9. Anonymous
    2月 21st, 2013 @ 6:39 PM

    アナタはトテモ・イイ人
    いまどき《フィルムで写真を撮ろう》だなんて。
    デジカメは家電品です。
    フィルムカメラは人と心を通わせる事ができる機械です。
    フィルムカメラへのいとおしい気持ち。
    この気持ちをデジカメに当てはまるか?
    当てはまらない。
    若い方には是非フィルム写真の素晴らしさを
    知ってほしいと思うデス。

    オールマニュアルの写真機も忘れないでぇ~

  10. たけ
    2月 25th, 2013 @ 5:42 PM

    コメントありがとうございます。

    >フィルムカメラは人と心を通わせる事ができる機械です。
    仰るとおりです。
    デジタルでドンドン便利になっていますが、アナログのあたたかさや、心の豊かさが無くなっているような気がしています。

    僕は昔触っていたとは言え、デジカメからフィルムへの移行なので、会社の同僚などを巻き込んで楽しんでいます。

    >オールマニュアルの写真機も忘れないでぇ~
    フルマニュアル機の「自分で撮っている」感が素晴らしいですね(^-^)

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